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大野 秋男; 大杉 俊隆; 佐藤 邦雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 25(1), p.32 - 44, 1988/01
軸方向非均質炉心の炉物理特性の把握を目的として、スキャニング法により相対出力分布を測定した。測定はゾーン型部分模擬炉心の中心軸方向について行った。均質炉心に比べて、炉心中心部に内部ブランケットをもつ非均質炉心では出力分布が平坦化されることが実験的に観測された。また相対出力分布から出力ピーキング係数を求めた。軸方向非均質炉心の上部から模擬制御棒(BC)を部分挿入した場合の出力分布の歪みについても調べた。内部ブランケットが炉心中心に存在することによって上部炉心に加えられた制御棒による出力の歪みは下部炉心に対して緩和されることが明らかになった。計算は実験値を炉心領域および内部ブランケット領域で良く再現しているが、外部ブランケットの外側では約10%過小評価している。
佐藤 邦雄; 大野 秋男; 大杉 俊隆; 佐藤 若英*
JAERI-M 86-191, 76 Pages, 1987/01
スキャニング法により、軸方向非均質炉の径方向核特性を把握する為、軸方向非均質部分模擬炉心(FCAXIII炉心)の相対出力分布を測定した。ここでは、内部ブランケットを炉心中心部に設けたFCAXIII-1およびFCAXIII-2炉心の出力分布から径方向の出力分布の平坦化の度合・チャンネル出力の変化を調べた。この測定により、炉心中心部に内部ブランケットを設ける事により、軸方向のみならず径方向にも出力分布の平坦化が達成できる事を確認した。また、内部ブランケットの形状を変えることによって チャンネル出力の平坦化が達成できる事を確認した。測定した全てのケ-スについて計算を行なったが、計算値はおおむね実験値の傾向を再現している。実験値と計算値は炉心領域においては良く一致している。しかし 内部ブランケットおよび軸方向ブランケット領域では、計算値は実験値を過小評価している。チャンネル出力分布及び出力ピ-キング係数に付いては、計算値と実験値は良く一致している。
大野 秋男; 大杉 俊隆; 佐藤 邦雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(1), p.76 - 78, 1985/00
被引用回数:1 パーセンタイル:24.58(Nuclear Science & Technology)相対出力分布の測定は炉心特性を評価する上で重要である。線計測法は相対出力分布を測定する上で炉心内の任意の位置の測定が可能であることに加え、測定系が簡便である等の利点を有する。この手法は照射中に燃料板内に蓄積されたF.Pからの線強度を計測することにより相対出力を求める。この手法をFCAXI-1(均質)およびXI-2(軸方向非均質)炉心に適用し相対出力分布を測定した。さらに測定された分布から軸方向ピーキング係数を算出し、FCAXI-1炉心について1.252.5%,XI-2炉心について1.162.5%を得た。内部ブランケットを用いたXI-2炉心のピーキング係数は均質炉心XI-1に較べ約8%減少している。また拡散計算で得られた出力分布は内部ブランケット領域で約20%の差が認められるが炉心部では一致している。これらの測定結果から線計測法は相対出力分布の測定に有効であることを示した。